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Category : 山の手・下町下町

ストリートビューについて

少し前、グーグルのストリートビューが騒ぎになっていた(註)。
曰く、「私的空間に無断で入り込まれたような感じで、気持ち悪い。」と。

たしかに、私もそう感じる。

賛成派は「何が問題なのか分からん」という。「気持ち悪いのは『写真を撮られたら、魂が抜かれる』と同じ」なのだそうな。反対する側とは感覚が違うようだ。

この差がどこから生じるのかを考えると、「自分の居場所を内側から見ているか外側から見ているか」ということではないか。
つまり、居所が「自分の場所」であると、それが広くさらされることが主観的にイヤ。
「今、自分がいるだけ」、つまり、そこが「自分の場所」ではなければ、客観的に「便利でいいじゃん」となるのではないか。

これ、実は、「『オレは関係ないや』と思っていたら自分も関係させられてしまった戸惑い」と、「自分の視線がどこにあるか」があるのではないか。
「オレんちは全くかすりもしてないけど、でも、イヤ」という人は、実は少ないのではないか。「これからグーグルカーが来るかも」という懸念はあるだろうけど。

ヌーディストみたいな、「ナニが丸出しでも全く問題ない」って人たちは別にして、普通、「自分の内側に見ず知らずの他人が入って来る」ことは、あまり好まないだろう。ということは、ストリートビューに自分の家が映されても "No problem!" な人たちにとって、今の家は「自分の本拠ではない」ということなのではないか。
形式上ではなく、精神的に。



山の手に行くと、なんか、少し他人行儀な感じがする。
そもそも、が多くなる。下町は塀ではなく、壁が多い(註)。あるいは玄関や窓。だから、開放度が高く感じるのかもしれない。塀があれば、道路と家の間に空間ができる。それが外部と内部を分けている。下町は壁一枚なので、より、外部に近い

私の家のあたりを歩いていると、人間の感じがする。「生活感」というのだろうか。
「向こう三軒両隣り」のような、そういう近しい人たちが通る分には、ちらっと目に入ってしまうくらいならば、許容できる程度の開放。それが下町なのではないか。商店街だって、そんな感じがある。

そんな、少し開かれた町だが、一般公開するためにそうしているわけではない。
簡単に言えば、塀を作るほど広い土地がないからだ。都市民だから、あるいは江戸時代からのつながりで密集せざるを得ないからだ。だからそうなっている。

ストリートビューはその町を、いわば、さんまやあじのように「開き」にして公衆にさらしてしまったようなものだ。

しかも、黙って

批判されるべきは、この点だろう。

「通れば見えるんだから」と「固定画像が公開される」は、違う。それが同じだとしたら、肖像権だって怪しくなる。
しかも、グーグルは「問題があると言われれば消します」と言うが、問題があるかないかを確認するのは、本来、やった方だ。やられた方ではあるまい。「ダメ出しされてないから、やっていい」という理屈は、どうも、「取説にダメと書いてないから、洗った猫を電子レンジで乾かそうとしたら死んだ。これはメーカーの責任だ」という話と同じように聞こえる。

さらに、公開された全ての人がストリートビューを確認できるわけでもあるまい。全世帯に確認依頼をしたわけでもない。
つまり、これは、責任を全うする意志がないということだ。

問題はそういうことで、やったことそのものではないだろう。



ストリートビュー自体は便利だ。なくなったからって、今のところ困りはしないが、あれば使う。使えば実に便利。

だが、やり方に問題があった。せめて、国道・都道府県道のような広い道だけにするか、それより細い道までやるなら、予告くらいはすべきだった。それはグーグル的ではないが、やろうとしていることは、それくらいの処置が必要だったのではないだろうか。
実際に見るとよく分かるが、幹線道路では、走っている車線にもよるが、細かいところまではよく分からない。被写体までの距離があるからだ。一方、細い道では詳細まで分かる。この差は大きい。

夜間に塀の隙間からハイビジョンの赤外線カメラで写されたものをHP上で公開されたら、みんなイヤだろう。
「ストリートビュー、いいじゃん」と言ってる人も、それはイヤなのでは? 「カーテンが開いてれば中まで見えるのは当然なので、やっても構わない」とは、なるまい?
車がすれ違えないような細い道にまで入り込んで360度の画像を撮影して公開しているというのは、そういうことだと思うのだが。
しかも、「人の目線で」と言うには、そのカメラの位置はあまりにも高い。ジャイアント馬場よりも高い。



とはいえ、考えようによっては、グーグルのように大々的にやっているからまだいいのかもしれない。もし、これをもっと閉鎖的な環境に置かれたら、こんなことになっていると知らない間に情報が流れているとしたら、それは今以上に気持ち悪い。
実際に、グーグル以前にも同様のサイトはあった。ただ、そんなに大々的にやってはいなかったので、問題にされていなかっただけだ。

日頃、ネットを触っていない人たちにとっては、そういうことだと思うのだが。



とはいえ、私も再三にわたって使っているグーグルマップの航空写真は良くて、ストリートビューはダメだというのも、考えたら変な話だ。
「写真の精度が違う」というのはそうだが、「知らぬ間に撮られている」ということは同じだ。
「気持ち悪いのは『写真を撮られたら、魂が抜かれる』と同じ」というのは、案外、正しい指摘なのかもしれない。

(了)




なっていた
最近は少し落ち着いてきたような感じがする。
ストリートビュー自体でも、ずいぶんとあちこちの画像が削除されている。私の家の前も、いつの間にやら削除されていた。
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塀ではなく、壁が多い
これについては、「山の手と下町の違いは「塀」?」で詳述。
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つながるページ
山の手と下町の違いは「塀」?




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2009-03-07(土) | Trackback(0) | Comment(0)

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野口 賢治

Author:野口 賢治
齢三十有余。転勤で名古屋にいた一年半を除けば、生まれてこの方、東京暮らし。物心ついてからは、縄文時代には水の底だったあたり。しかも、一人暮らしを始めてからも、好き好んでその辺に。軟弱地盤が好きなんです。


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