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Category : 東京の歴史

東京はいつできたのか:帝都

帝都」は、中世の城下町であった江戸が、近代都市に変わっていく過程だった。

だが、幸田露伴や夏目漱石あたりの東京は、江戸時代(「江戸」ではない)を色濃く残していたように見える。「明治の人は云々」と言われることの中にも含まれるし、逆に彼らが、新たに東京に出てきた人を評して語る中にも見え隠れする。
なにせ、露伴や漱石は、なんだかんだ言っても江戸時代からの住人(註)だ。

永井荷風やサザエさん(の四コマ)あたりまで来ると、江戸時代というよりは明治・大正の感じになる。だが、人の感じが、戦後の、いわゆる「団塊の世代」周辺とは、どうにも違って見える。

明治生まれ」というと、なにか、とてもしっかりしていて頑丈なイメージがある。昭和生まれ、あるいは戦後生まれとの比較で、明確に違う人種であるかのような扱いをされたりもする。
これは、ひとつには、違いを際立たせるために意図的に誇張していることもあるだろう。だが、それだけではあるまい。
戦前は、良くも悪くも軍部、特に陸軍の影響力が大きかった。詰め襟の制服など、その象徴だろう。軍隊式にびしびし育てられた結果、厳格な「明治人」ができたのは、自然なこととも言える。

また、明治時代は、良くも悪くも、官民共に急速な欧化を目指していた。これが大正時代のモボ・モガにつながっていく。

当時造られた建物の中でも、特に、大規模な物は欧風の物や重厚な物が多かった。その多くが失われているが、それでも少なからぬ物が今に残り、使われている(註)。流行や情勢の問題もあるが、戦後、こうした重厚な建物は造られなかった。

「帝都」は、ずっと江戸を壊していたのかもしれない。そういった意味では、戦後と変わらない。たとえば、関東大震災後の市区改正などでは、江戸時代からの細い道を整理して、現在の規則正しい街路(註)を形成した。

そうして江戸の残り香を消しつつ、一方では、新橋芸者のように明治になってから発展したものもある。
明治は、明治なりの「東京」を造っていた。

その東京市民は、東京市民が作ってきた街は、戦争によって失われた。
(了)



江戸時代からの住人
ふたりとも、慶応3(1867)年生まれ。ぎりぎり、江戸時代。
「そんなのこじつけだ!」と言われれば、「おっしゃる通り」。m(_ _)m
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今に残り、使われている
現在でも使われており、見ることができる建物は、たとえばこのような物がある。

日本銀行本店本館
日本銀行 本店本館  竣工:1896(明治29)年 (09.03.07)

迎賓館(内閣府迎賓館より引用)
迎賓館  竣工:1909(明治42)年(内閣府迎賓館(別ウィンドウで開きます)より引用)

東博・表慶館
東京国立博物館 表慶館  竣工:1909(明治42)年 (03.08.23)

近代美術館・工芸館
東京国立近代美術館 工芸館(旧近衛師団司令部庁舎)  竣工:1910(明治43)年 (05.12.18)

旧国鉄本社から見た東京駅
東京駅 丸の内駅舎  竣工:1914(大正3)年 (97.11.04)

日本橋三越本店
日本橋三越本店  竣工:1914(大正3)年、増築改修:1935(昭和10)年 (09.04.20)

三井本館
三井本館  竣工:1929(昭和4)年 (09.04.20)

和光本館
和光本館  竣工:1932(昭和7)年 (09.03.26)

きれいになった明治生命館
明治生命館  竣工:1934(昭和9)年 (09.04.19)

日本橋タカシマヤ
日本橋タカシマヤ  竣工:1933(昭和8)年 (09.04.20)

九段会館
九段会館  竣工:1934(昭和9)年 (09.04.19)

東博・本館
東京国立博物館 本館  竣工:1937(昭和12)年 (09.03.05)

など。

他にも、国立科学博物館・日本館伊勢丹新宿店など、比較的自由に見ることができる物でも、意外とある。

一方で、丸の内ビルヂング(竣工:1923(大正12)年)のように、最近になって壊された物も多い。
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規則正しい街路
東京の道路=ごちゃごちゃ」というイメージがある。
たしかに、現在はその方が多い。

だが、「下町の特徴:路地、町工場」の註釈で述べたように、関東大震災後の市区改正、今で言う都市計画が行われた都心部では、格子状の道路が整備されている。

その後、特に戦後、「市街地」としての東京が急速に広がったため、「都市整備をされていない地域の方が広くなってしまった」というのが現状。
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【参考資料】
●交通博物館 『駅の歴史』 河出書房新社、2006

ホームページ
●日本銀行 日本銀行本店の建物について教えてください
http://www.boj.or.jp/oshiete/outline/01601001.htm
●内閣府 迎賓館
http://www8.cao.go.jp/geihinkan/index.html
●東京国立博物館 本館
http://www.tnm.jp/jp/guide/map/honkan.html
●東京国立博物館 表慶館
http://www.tnm.jp/jp/guide/map/hyokeikan.html
●東京国立近代美術館 工芸館の紹介
http://www.momat.go.jp/CG/introduction.html
●三越 日本橋三越本店の歴史再発見
http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/history/list01.html
●歌舞伎座 歌舞伎座の変遷
http://www.kabuki-za.co.jp/siryo/hensen.html
●三井不動産 三井本館
http://www.mitsuifudosan.co.jp/project/special/honkan/outline/index.html
●三井不動産 日本橋の建築物
http://www.nihonbashi-tokyo.jp/machinami/others/index.html
●和光 時計塔の歴史
http://www.wako.co.jp/clock_tower/index.html
●明治安田生命 重要文化財「明治生命館」のご紹介
http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/etc/open/
●丸ビル 丸ビルの歴史
http://www.marubiru.jp/04_special/history.html



つながるページ
下町の特徴:路地、町工場


東京はいつできたのか
東京はいつできたのか
●東京はいつできたのか:帝都
東京はいつできたのか:首都




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野口 賢治

Author:野口 賢治
齢三十有余。転勤で名古屋にいた一年半を除けば、生まれてこの方、東京暮らし。物心ついてからは、縄文時代には水の底だったあたり。しかも、一人暮らしを始めてからも、好き好んでその辺に。軟弱地盤が好きなんです。


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