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東京「の」人

東京には、たくさんの人がいる。東京「の」だ。
だが、これは、「東京で生まれ育った人」ではない。東京に「いる」だ。

都市」とは、ひとことで簡単に言えば、人が集まる場所である。
通常は、人はその周辺から集まる。日本最大の都市で、首都でもある東京には、全国から集まっている。

来る者が多ければ去る者も多い。江戸時代の参勤交代ではないが、転勤や就学などで動く人も多い。出張や通勤などの出入りも極めて多い。人が常に動いている。新幹線が日中に毎時10本もあるのが、そのいい例だろう。

もちろん、昔から住んでいる人もいる。だが、そう多くはない。
東京は二度にわたって丸焼けになった。特に戦災では全域が焦土と化した。多くの人が命を失った。そして、さらに多くの人が家を失った。
「それ以前から東京で暮らしている」ということ自体が、簡単なことではない。しかも、戦後にも戦前と同じような生活、とくに商工業を営むのは難しい。そのため、なかなか「定住」とはいかない。


東京の人口は、戦後、爆発的に増えた。いわゆる「高度経済成長期」である。
人口の動きについては「東京の人口の推移」の通りだが、こうして増えた人口は、「昔から住んでいる人」とは言えない。いわば、寄り合い所帯のようなことになるのは仕方のないことだ。

戦後の混乱が収まると、集団就職列車などで、たくさんの人が東京にやってきた。
彼らはとんでもない数の人間が集まっている巨大都市の中にひとり放り出される。周りとは風俗・習慣・言葉・速度・距離感など、いろいろなものが違う。しかもそれが寄り合い所帯の中。その状況で「周りに溶け込め」というのも、どだい無理な話だ。いきおい、地域的なつながりは薄くならざるを得ない。

妙に気取っているような感じがする山の手、特に、山手線あたりよりも西側の、比較的新しくできた町の性格は、そうした状況が生んだのではないか。そんな地域を大ざっぱにまとめれば、戦後になって急速に開発された郊外農村地帯(註)の、新興住宅地だ。

当然のことながら、大半を占める新規住民に「古くからのつきあい」など存在し得ない。昔から住んでいた人たちは「人の動き」という物をあまり経験していないから、受け入れ方がよく分からなかったと思われる。結果として、新しい住民とのつながりも生まれない。

都心部には土地が残っておらず、一戸建て志向が強いため、通勤時間が長くなっても戸建てを求める。新興住宅地はよく売れた。売る側はいい「イメージ」を作って喧伝するから、過去を知らない買い手は「そういうもんだ」として定着する。その地域には、戸建てのみならず、マンションやアパートもできる。

現在の東京「の」人は、かなりの割合で、こういう状況で東京に「住んでいる」と思われる。
東京に住んでいる人の多くは、東京以外から来た人だ。
「東京で生まれ育った人」ではない
一緒くたにひとくくりにして「東京の人」ってまとめてもらっちゃ、困る。
(了)



郊外農村地帯
あくまでも概要ではあるが、「23区の周縁部」、つまり、区以外と接している区や、「その周りに広がる市町村」のあたりを指す。
当然のことながら、その中に点在する、小平や国立、府中、八王子などの従来からある町は除く。
地域として、「戦後になってから広がった"山の手"として売られているあたり」ということになるだろうか。

「山の手だから」「西側だから」というくくりは、大きすぎて少々乱暴ではある。ただ、「個々の街の分析をする」という企画ではなく、特に戦後の急拡大が西に向かって広がったことから、範囲として表現するとこうなった、という結果だ。あくまでも「大ざっぱにまとめると」ということ。
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東京人は冷たい?


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2009-05-09(土) | Trackback(0) | Comment(0)

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野口 賢治

Author:野口 賢治
齢三十有余。転勤で名古屋にいた一年半を除けば、生まれてこの方、東京暮らし。物心ついてからは、縄文時代には水の底だったあたり。しかも、一人暮らしを始めてからも、好き好んでその辺に。軟弱地盤が好きなんです。


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